スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

The History of Love

0393328627The History of Love
Nicole Krauss
W W Norton & Co Inc 2006-04-30

by G-Tools

michiさんのご紹介で読もうと思っていたこの作品、たまたま図書館の新刊コーナーで見つけました。
このコーナーは、期限が1週間などの制限があるのですが、書店に並んでいるような新刊本が早いペースで循環するのでお得なのです。普通に待っていたら300番台の長い予約でしたから、このチャンスは逃せない!とばかり読みかけの本を放り投げて、さっそく読みました。

忍び寄る死を身近に感じ受け入れつつも、大都会ニューヨークでひっそりと誰にも気づかれずにこの世を去ることに恐れを感じている老人 Leo Gursky。
ユダヤ系ポーランド人のこの主人公 Leo が、若い頃に激しく恋をした女性に向けて書いた一冊の本 "The History of Love" を中心に話が動き出します。あれから60年。Leo は二度と恋に落ちることはなかったのでした。

この本はナチス・ドイツ、時代の流れから逃れるため、二人が歴史のはざまに引き裂かれてしまう時、Leo の手元を離れてしまいます。

しかしチリに亡命したあるポーランド人の手から、アルゼンチンへと流れ、ある日ブエノスアイレスの書店で一人の旅人の手に渡ります。
そしてこの本の主人公の女性の名前を取って名づけられた少女 Alma が登場します。
もともとイディッシュで綴られた作品がチリでスペイン語に翻訳され、そしてそれを英語で読みたいと申し出る謎の人物が登場し...。

一見繋がりのない話の断片が、終盤にものすごい力を伴って一気に集約していきます。
Leoの失われた時間、失われた愛、失われた人生のとてつもない喪失感が最後に償われるときには涙がポロポロこぼれて、なぜだか自分の心も浄化されたような気がしたのでした。

この作者、まだ若い女性なのに(はは、michiさんと同じこと言っているわ)人生の終着点間近の老人を、愛情を持って、深みを持って描く力はすごいですね。
そんなに長いお話ではないのですが、凝縮された内容はとても読み応えがありました。
読んでよかったです。michiさんの仰るとおり、やすらぎました。個人的にはちょっぴり癒された感じがします。

★読みやすさレベル...8くらいかな?(すみません、いまだによく分かりません)/総語数80842語
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

Hazelさんも、この本読まれたのですね。感想を読みながら、「さすが~」と感激してしまいました。私がうまく表現できなかった部分を紹介してくださっていて・・・自分が読んで紹介した本を、ほかの方がどのように感じて読んだのか・・・というのは面白いですね。そういう私も、いまThe Birth of Venusを読み始めました。

michiさん

何をおっしゃいますか!私はmichiさんの感想を読んで、すっかり読む気にさせれたのですよー!
エンターテイメント系のだらだら、やたら長いフィクションより、こういう深みのギュッと詰まった味のあるお話のほうが好きだなーと実感しました。軽いものなら映画で十分かな...と。2時間ほどで終わりますしね(笑)。この本は読んでよかったです。ご紹介ありがとうございました。

同じ本を読めるなんて、まさにBook Clubっぽくて楽しいですね!
プロフィール

Hazel

  • Author:Hazel
  • カナダ発 気ままな読書日記です。
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
最近のトラックバック
リンク
月別アーカイブ
ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。